守ろう!地球を

資源しげん循環じゅんかんROOM

~資源循環について学ぼう!~

資源しげん循環じゅんかんについて学ぼう!

僕たちの身近なごみや食べ物のことをもっと知ろう!のん

ごみ問題ってなに?

 みなさんの生活では毎日、いろいろなものを着たり、使ったり、食べたりしています。そして、使い終わったり、こわれたり、食べ残したりしたものを「ごみ」として捨てています。
 体が大きくなって合わなくなってしまった服やくつ、壊れたおもちゃ、使つかてのマスク、食べ終わったお菓子かしふくろなどのごみは、市町しちょうがごみ収集車しゅうしゅうしゃなどで回収かいしゅうして、やしたり、められたりしています。
 新しいものや流行りゅうこうしているものなど、社会で多くの話題わだいを集めるものがたくさんつくられると、ごみもたくさん捨てられ、燃やしたり埋め立てられたり、中にはポイっと捨てられることで、自然しぜん環境かんきょうに悪い影響えいきょうをあたえてしまいます。

家庭ごみの流れ 家庭ごみの流れ

食品ロスってどんな問題があるの?

 「食品ロス」とは、まだ食べられるのにてられてしまう食品のことをいいます。
 家庭かてい給食きゅうしょく飲食店いんしょくてんでの食べ残しのほか、スーパーなどで売れ残った商品もふくまれます。
 みなさんも、12月の「クリスマスケーキ」、2月の「恵方えほうき」、「バレンタインデーのチョコレート」など、その時期じきに多くの人が食べているものが、売れ残ってたくさん捨てられているというニュースを見たことがあると思います。

売れ残り、捨てられる大量の恵方巻 売れ残り、捨てられる大量の恵方巻
食べられるのに捨ててしまうのはもったいないのん!

プラスチックごみでどんな問題が起こっているの?

 プラスチックは、ビニールぶくろやコップ、歯ブラシ、おもちゃなどのさまざまなものの材料ざいりょうとして、私たちの生活になくてはならないほど、身近みぢかなものに使われています。一方いっぽうで、捨てられるプラスチックごみの量も多く、中には、捨てられたごみが海岸かいがんに流れ着いたり、ただよったりして、ウミガメやクジラなどが食べてしまったりすることが世界中で確認されています。

プラスチックがからまったウミガメ プラスチックがからまったウミガメ

循環型じゅんかんがた社会しゃかいってなに?

 大量たいりょうのごみをてるということは、モノの材料ざいりょうであるプラスチックや金属きんぞくなどの限りある資源しげんを捨てていることでもあり、近い将来、資源しげんがなくなってしまえば、いままでどおりの生活ができなくなることが心配されます。
 循環型じゅんかんがた社会しゃかいとは、こうしたことにならないようにモノを大切にして長く使ったり、くり返し使ったり(リユース)、捨てられたごみを再び資源しげんとして使えるようにする(リサイクル)ことで、天然てんねん資源しげんをできる限り使わないようにして、自然しぜん環境かんきょうへの影響えいきょうを少なくすることを目指す社会のことです。

循環型社会のイメージ 循環型社会のイメージ

静岡県の現状げんじょう

  • ごみの排出量はいしゅつりょう

     毎日の生活の中で、家庭かていなどから出るごみの量は、日本全体で年間約4,200万トン、静岡県では約120万トンになります。これは、みなさん一人ひとりが約900グラムのごみを毎日てていることになります。
     静岡県では、捨てられたごみのうち、約21万トンを再び資源しげんとして使えるようにリサイクルしている一方で、やしたあとに残ったはいなど約5万トンをめて処分しょぶんしています。
     たくさんのごみを燃やすことで地球の温暖化おんだんかが進んでしまうほか、埋立うめたて処分場しょぶんじょう一杯いっぱいになってしまうと、新しい処分場をつくるために、海岸かいがんを埋め立てたり、森林を切り開くなど、自然しぜん環境かんきょうを大きく変えることにつながってしまいます。

    家庭などから出るごみの量 家庭などから出るごみの量
    (一般廃棄物処理事業実態調査,2020,環境省)
    静岡県のごみ処理の状況 静岡県のごみ処理の状況
    (第4次静岡県循環型社会形成計画,2022,静岡県)
  • 食品ロスの状況じょうきょう

     日本では、年間で約500万トンの食品ロスが発生はっせいしており、一人当たり毎日おにぎり1個分の食品をてていることになります。
     このうち、静岡県の食品ロスは約17万トンとされています。

    日本の食品ロス量 日本の食品ロス量
    (食品ロス量(令和2年度推計値),2022,農水産省、環境省)
    静岡県の食品ロスの現状 静岡県の食品ロスの現状
    (第4次静岡県循環型社会形成計画,2022,静岡県)
  • 海洋かいようプラスチックごみの現状げんじょう

     海に流れ出ているプラスチックごみ(海洋かいようプラスチックごみ)の量は、世界全体で少なくとも年間800万トンもあり、このまま何の対策たいさくもとらなければ2050年には、海洋プラスチックのごみの重量じゅうりょうが魚の重量を上回うわまわると予測よそくされています。
     海洋プラスチックごみは波などでくだかれて、「マイクロプラスチック」と呼ばれる細かい破片はへんになります。魚などがこのマイクロプラスチックをエサと間違まちがえて食べてしまったり、きずついてしまうことがあります。また、私たちは、よごれたマイクロプラスチックが体のなかにある魚を食べていることもあり、体に悪い影響えいきょうが出てしまうのではないかと心配しんぱいされています。
     静岡県は、伊豆いず半島はんとう駿河するがわん遠州えいしゅうなだいたる約500㎞の海岸かいがんせんゆうしており、ゆたかな自然や水産物すいさんぶつめぐまれています。一方で、過去に静岡県が行った調査では、1㎡あたり4,000個ものマイクロプラスチックが見つかった海岸もあり、多くのプラスチックごみが海に流れ出ていることが分かりました。

    1年間に海へ流れていくプラスチックごみの量 1年間に海へ流れていくプラスチックごみの量
    出典:WWFジャパンHP
    海岸に漂着したごみ 海岸に漂着したごみ

静岡県はこんなことに取り組んでいます

  • ごみをできるだけ出さないようにする社会の提案ていあん

     静岡県では、「ごみをてる社会」から、「再利用さいりようしてむだにしない社会」へ変えていくために、「3R(スリーアール)」として、リデュース(Reduce:ごみをできるだけ出さない)、リユース(Reuse:くり返し使う)、リサイクル(Recycle:もう一度資源にもどす)を進めています。

     例えば、ごみをできるだけ出さないようにするためには、

    〇リデュース…使い捨てのレジぶくろや紙コップのかわりにマイバッグやマイボトルを利用する

    〇リユース…着られなくなった服などは中古ちゅうこショップで販売はんばいし、再び誰かに使ってもらえるようにする

    〇リサイクル…ペットボトルはお店で回収かいしゅうして新たな材料ざいりょうにしてもらう

    などのような取組です。

     社会全体でこの3Rを進めるために、さまざまな企業きぎょう、団体が活動をしています。みなさんも社会の一員いちいんとして、どのようなことができるのか、具体的ぐたいてきに考え、行動してみましょう。

    3R(スリーアール) 3R(スリーアール)
  • 食品ロスをらすための取組

     スーパーやコンビニエンスストアなどのお店では、たくさんの品物がならべられていますが、つくられてから日がち、賞味しょうみ期限きげん消費しょうひ期限きげんなどの販売はんばい期限きげんが近いものが手前てまえの方に置かれています。
     静岡県では、お店などと協力し、すぐ食べるときには商品しょうひんだなの手前にある品物を積極的せっきょくてきに選ぶ「てまえどり」を呼びけています。

    県で実施している手前どり 県で実施している手前どり
  • 海洋かいようプラスチックごみを少しでも減らすために

     海洋かいようプラスチックごみは海でてられているのではなく、7~8割が私たちのくらしから出るごみで、陸から発生したものであると言われています。
     軽い気持ちで捨てられたペットボトルや空きかんなどが、川や水路すいろをつたって日本の海に流れ着いています。海はつながっているので、世界中に広がっていくこともあります。
     こうしたごみを少しでもらすために、静岡県では、3Rにリフューズ(Refuse:ごみになるものをことわろう)、リターン(Return:ごみを持ち帰ろう)、リカバー(Recover:清掃せいそう活動かつどうに参加しよう)を加えた「海洋プラスチックごみ防止6R県民運動」を2019年度からはじめており、毎年、清掃せいそう活動かつどうに多くのみなさんが参加しています。

    私たちにできる6R  

何ができるかみんなで考えてみよう!

  • キーワードは“もったいない”

    • 必要ひつようなものをできるだけ長く、大切に使っていこう。
    • 普段ふだんの生活の中で「もったいない」を意識いしきして、無駄むだなものを買わないようにしよう。
    • 可能かのうな限りり返し長く使うことを心がけよう。
  • ごみの分別ぶんべつをしっかりやろう

    • ごみを「えるごみ」「資源しげんになるごみ」「プラスチックごみ」「びん」「かん」などに分別ぶんべつして正しくてよう。
    ごみの分別  
  • 食べ物は、無駄むだなく使って、のこさず食べよう

    • 普段ふだんから「買いすぎない、使いきる、食べきる」を意識いしきして生活しよう。
    • どうしてもあまってしまう食品や使う予定のない食材しょくざいなどを「フードバンク」に寄付きふしよう。
    • ※毎日、必要ひつような分だけを買い、できるだけ全ての食材しょくざいを使いきり、食事は食べ残さないようにしよう。
    ①買いすぎない ②使い切る ③食べきる ①買いすぎない ②使い切る ③食べきる
    フードバンクの流れ フードバンクの流れ
  • 清掃せいそう活動かつどうへ参加しよう

    • 「ごみを出さない・ポイてしない」「ごみをひろう」という行動をこそう。
    • 川や海岸かいがんなどで、ごみを拾う清掃せいそう活動かつどうに参加しよう。
    県主催 海岸清掃イベント 県主催 海岸清掃イベント